「私話私絵」再登場

「青い麦」 水彩

*1988年4月の創刊時より「週刊上田」フロントを飾り、軽妙洒脱な文章とともに人気を博した画家・米津福祐さんの「私話私絵」。今年も再登場いただきます。

2019年6月22日号

  

 何故かスッキリ

 金山町のわが家から宗吽寺石塀に沿って下常田通り小嶋邸前に出る。そこから鷹匠町へ抜け馬場歯科脇の細道に入ると上田駅前ビル「パレオ」の2階につながる。くだくだ書いたが、私の散歩道。このコースを歩くと気分が良くなる。何故か。

 最近気がついた。鷹匠町の道路整備が終わって白と茶とグレーのブロックタイルですっかり歩道が明るく広くなった上、電線も埋設され町全体がスッキリ。これがここを通る度に気持ちが晴れる理由かな。

 スッキリした事と言えば数年来、佐伯泰英著『居眠り磐音 江戸双紙』を読んでいる。貧乏浪人の磐音が用心棒などをしながら糊口をしのぎ諸悪を切り払う痛快時代小説だが、春風駘蕩の如き彼が闇の巨悪とはいえ事件の度に繰り返す殺戮に違和感があった。

  映画「居眠り磐音」を先日観た。チラシにこの男、切ないほどに、強く、優しい=B俳優松坂桃李のキャラで本木克英監督が創り上げた居眠り剣法であり銀幕の新しい時代劇ヒーロー登場に何故かスッキリ。

  老人のスッキリはたわいもないが。

               絵と文・米津福祐

 


 



 
 
 
 
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