玄米菜食の店 茶房 玄米人
■上田市古里
▼上田市古里1992 TEL0268-22-3231
玄米菜食と聞くと少々堅苦しい感じもしますが、玄米人の料理は本当の意味の“ご馳走”。ボリュームも味加減も十分満足感があり、しかも体がさわやかにきれいになる、理想の食事といえます。 ランチ980円は週替わりで、基本は「マダムパンか玄米ご飯+スープ+野菜料理数品」。取材日の「野菜料理」はいろいろきのこのグラタン、うどの酢味噌和え、グルテン入り酢豚風ほか2品。 パンは天然酵母を使った自家製、玄米は殿城産の無農薬栽培のもの、野菜類は地元産の旬のものを使っています。だから素材の味だけで十分おいしく、厳選した調味料もごく控え目に。お菓子も卵や乳製品といった動物性のもの、白砂糖を使わないといった徹底ぶり。 飲み物はすべて有機栽培のもの。1人分ずつサイフォンで淹れる(たっぷり飲める)コーヒーは400円、まろやかで香りのいい水出しコーヒーは500円など。飲み物には「ちょこっとおかし」つき。 マダムの粕尾和子さんと家族だけでやっているお店、厨房というより家庭の台所そのまま(電子レンジはありませんが)。料理は「一から作っているので、ランチは頑張っても1日15食。注文いただいてからお待たせすることも」。休み2日間のうち、1日から1日半は仕込みにかけているといいます。 パーティやお食事会の予約は14人ぐらいまで、2日前までに要予約。「気持ちのこもったおもてなしをしたいから」ランチの予約も歓迎。 「玄米や野菜の力ってこんなにすごかったのと教えられています。お店って人とのつながり、お客さんに元気をもらって、やさしい食事づくりを続けていきたいです」。
菓子工房 小さなもみの木
■上田市中之条
▼上田市中之条842-7 TEL0268-21-1227
フリューイ300円を食べると、小さなもみの木の宮原正幸さん・恵さん夫妻のお菓子作りへの思いが伝わってきます。 生クリームとすぐになじんでとけていくスポンジは、「お菓子のことを考えたら、その方がおいしいから」と手間のかかる別立て(卵の黄身と白身を別々に泡立てること)。素材そのものの穏やかないい香りがし、材料を吟味してきちんと作られていることがわかります。 マスコット人形のようなみつばち350円は、どうやって作るの? と子どもに大人気。ムース・オ ・フロマージュ300円は濃厚なチーズの味が楽しめ、いちごのムース280円はホワイトチョコのムースが深みを与えています。 ケーキは落ち着いたたたずまいながら、味わいは華やかで洗練されています。きついフレーバー感がなく、軽やかでふたつみっつと手が伸びます。 しかし最も気をつけていることは「安全、衛生的であること」。添加物を使わず、原材料はすべて表示。作業している手元が見えるよう、大きく窓をとっています。 焼菓子にも力を入れています。クルミや杏など地元の材料を多く使っており、遠方の人に贈っても喜ばれそう。 デコレーションケーキは2日前までに予約。4号(12cm)生クリーム2000円〜で、丁寧な仕事ぶりが際立つピアノ形ケーキやキャラクターデコレーション、アレルギーのある人でもおいしく楽しく食べられるケーキの注文にも応じています。 「原点を大切に夢のあるお菓子作りを続けたい。口はばったい言い方ですが、お菓子の文化に貢献できれば。目標は家庭菜園で収穫したブルーベリーや房すぐりで『旬のケーキ』を作ることです」。
カフェラウンジ ポプラ
■上田市天神
▼上田市天神1-9-22 TEL0268-82-5769
上田駅近く、ゆっくりお茶を飲むならポプラにどうぞ。駅前再開発にともない、自宅だった現在地に2001年12月に移転オープンしました。 大きなドアを入ると左にテーブル席、右がカウンター。このカウンター、自宅の庭にあったヒノキで造ったそう。椅子はしっかりと体を包み込む形で、ゆったり座れます。 メニューを見ると飲み物類から軽食、定食類、デザートまでそろっています。ナポリタン630円、ミックスサンド、野菜サンド(各580円)といった由緒正しい喫茶店メニューも健在でうれしくなります。もちろんモーニングセット650円(コーヒーか紅茶・トースト・サラダ・目玉焼、8・30〜11・00)もあり。 店主の中垣交造さんは、サイフォンでコーヒーを淹れます(380円)。これは77年に中垣さんのおじさんがこちらをオープンしたときから、ずっと変わらないことのひとつ。 カレーライス(サラダ付)780円の味も昔と同じ。気軽な食べ物ですが、食べてみると甘味とコクがあり、後からじんわり辛さがやってきます。「コツはアクを丹念にとること」だそう。 平日11・00〜14・00はランチタイムサービスとして、食事をした人にはコーヒー、紅茶などドリンクが200円に。 中垣さんはザ・コンボイの瀬下尚人さんとは幼なじみで親しく、瀬下ファンの間では有名人。また落語家・立川談慶さんを応援しているほか、「スポーツ全般大好き。上田一のオタク(笑)」を自認。話がしたくてお茶を飲みに来る人も少なからずいるようです。 ※隣接する独立した宴会スペースは20名まで、だいたい2000円〜。3日前には予約を。
浅科グリーンマーケット
■浅科村八幡
▼浅科村八幡994 TEL0267-58-0209
浅科グリーンマーケットの160坪もの大きなハウスには、多くの花が咲き競っています。品のいい花が多く、気に入った花があったらその苗を探しましょう。 苗はフレッシュで、元気なものばかり、ついつい目移りし、あれもこれもと欲しくなります。特別にポットを外して見せてもらいましたが、真っ白な根がしっかりと巻いていました。苗は300円が中心、種も現在300円。 オーナーの松澤茂樹さんは東京で会社員生活を20年、「もういいだろう、これからは自然相手の仕事をしよう」と地元に戻り、平成6年にこちらを開店。花については「一貫してやりたい、じゃないと面白くないでしょ(笑)」と、自ら種をまいて大きく育て、花を咲かせています。 だから花の様子に詳しく、どの程度の日当たりを好むのか、寒さや霜はどうかなど、「成長の過程を知っているから」アドバイスもかなり具体的。 「秘密にしないんです。聞かれたことは誠心誠意教えたい。それが目的だから」と言います。ことに若い世代(現在または将来子育てをする世代)は土にふれる機会が少ないので、花を通してそんな経験をしてほしいとの願いもこめられています。 今年のために450種類もの種をまきました。「ずっと前から途切れず続いている、たったひとつの花であることに感謝をしながら」。 高貴で涼やかなブルーが印象的な「ヒマラヤの青いケシ」は順次花を咲かせ、今月中旬ごろまで楽しめます(ちなみに佐久市のメアリーローズ英国庭園では今月下旬ごろから咲き始めます)。