まずはそばだけで味わってみてください。十割そばだけがもつ味わいに、独特のぷっつりとしたかみ応えがあります。次につゆにつけてひと口、そばの甘みが際立ちます。薬味の本ワサビはつゆに溶かさずに、そばに少しずつつけて食べるほうが互いを引き立て合うようです。
　福田では石臼でひいた国産のそば粉を、つなぎを使わずに「水ごね」で打った十割そばが楽しめます。店主の福田育正さんは須坂市の名店「小杉」で、技術が必要とされる「水ごね」（打つ段階で風味が飛ばない）を修得。
　さらにこの8月、つゆをかえました。試しにつゆだけ口に含んでみるとしょっぱいのですが、そばと食べるとちょうどになります。
　2年かけて仕込んだ天然醸造のしょうゆと出合い、目指したのはこの旨みや香りを生かしながら、後口にそばの甘味が残るようなつゆ。そば湯を加えると、だしの味と香りがたちます。
　もりは700円、かなりたっぷりあります。そば好きの男性なら大もり1000円、女性なら小もり600円と天ぷら400円という人が多いそう。トッピングはとろろ、あげの甘煮、きざみのり、揚げ玉ネギ各150円など。
　店内は心地よく整えられていて、テーブルやイスは福田さんのお手製、花を活けたり小物を飾るなどは妻の美代子さんが楽しみながらやっています。器は町内に住む奈良千秋さんのもの。
　目印はひときわ目立つ大きな緑色の恐竜と入り口横の水車、と聞くと「ああ、あそこ」と思い当たるでしょう。これまで素通りしていた人も、次は寄ってみてください。10月1日（金）ごろから新そばにかわる予定です。

　イオン上田ショッピングセンター1階のイタリアン　クオーレは、いつでも気軽に、おいしいイタリアンが楽しめるお店。
　鷹匠町にあったボン・ソーレが移転。雰囲気のいいお店に小さな子連れでは行きにくかった人も、こちらなら気兼ねなく過ごせます。ピッツァと生パスタが中心で、素材の味がよくわかるきちんと作られた料理が味わえるのは以前と変わりません。
　ランチ（11・00〜16・00）のコーンスープもとうもろこしから、ポテトサラダも毎朝「じゃがいも蒸かして、キュウリもニンジンも切って作っています」と店長の中山弘さん。ピッツァランチ850円、パスタランチ950円。
　ピッツァはナポリタイプ、表面はパリッ、なかはモチッと粉の旨みがあります。本場と同じ粉の配合を厳守した生地で、注文が入るごとにくるくるっと回して伸ばします。
　ぜひ試してほしいのが、意外なおいしさのデザートピッツァ900円。お土産にもお勧め。
　パスタは生パスタ、もちもちしてソースがよくからみます。ことにクリーム系、カルボナーラのおいしさといったら…。
　ひと皿に前菜からメインまでのったプレート、レディス1300円でメインは車エビのクリーム煮、メンズ1450円は和牛サーロインステーキ。普通この値段ではまず食べられません。
　超おすすめはチーズのリゾット950円。大きなパルミジャーノチーズに熱あつのリゾットが入って、ワゴンで来ます。チーズをたっぷりからめてお皿へ。香り高く濃厚な味わいはうっとりするほど。
　クオーレとは「心」、イタリアの心意気を大いに感じましょう。

　はせ川に来たら、カウンターに座ってください。今何がおいしいのか、どうやって食べるのか、店主の長谷川柾雄さんにどんどん聞くのが、旬の本当においしいものを食べる秘訣といえます。
　長谷川さんは青森県小泊の出身。子どものころのおやつは「自分で潜ってとったサザエやウニ」といいますから、その目と腕は確かなもの。
　評判のランチ、にぎりかちらしにミニうどんとお新香がついて620円、大盛は740円。
　安くてもネタの質も厚みも変わりません。通し営業で「準備中」がないので、13時ごろ来店すればゆっくり楽しめます。
　取材日ホワイトボードのお勧めは鰯（いわし）刺身700円、活ほたて貝600円、鯵たたき700円など。鰯はまさにとろ鰯、皮の下にぴっちりと脂肪が入っていて、口のなかでとろ〜んととろけました。
　小泊直送の魚介もぜひ。いかの一夜干し500円は、やっぱり旨みが違います。もずく酢500円のもずくはシャキシャキ、生わかめのぬた500円のわかめは香り高くムチムチした歯ごたえがあり、初めて食べた人はたいてい「海草ってこんなにおいしいものだったのね」と驚くそう。
　もずく酢の合わせ酢は自家製だからやわらかな味わい。1回に卵9コで焼き上げる卵焼きは甘過ぎず、だしの味がする品のいいおいしさ。うなぎは活うなぎを裂いてから調理しています。
　宴会は20名まで、3日前までに要予約を。梅3000円からありますが、応相談。片道15分程度（富士山、腰越、長瀬など）なら、出前もやっています。
　ボトルキープは10本で1本サービス、「お客さんを大事にしたい」心遣いが随所にあります。

　CoCoは、オーダーカーテンの専門店。店内には3000点もの仕立てサンプルがそろい、手にとって選べます。
　生地選びや採寸などは、建築と縫製の専門知識を持つスタッフが対応。カラーコーディネートや風水にも詳しく、プロの視点で的確にアドバイスしてくれます。展示しているカーテンを“試着用”に貸し出すサービスもあり、部屋に吊るして壁や床、照明との相性を確かめることもできます。
　人気が高いのは、ベージュや茶系などベーシックな色を基調にした生地。最近はここに、光沢のある糸を織り込んだり、厚手の生地に薄い素材のモチーフを縫いつけるなど、意外性のあるワンポイントを加えたものがとくに人気を集めています。
「気に入った生地を、好みのデザインに仕立てたり、小物使いに工夫すれば、世界にひとつのカーテンができますよ」と店長の畑野智子さん。
　同じ生地でも、たっぷりひだをとる一般的なスタイルほか、ハトメやタグを付けてポールに通すカジュアルなもの、ロールアップ式の「ローマンシェード」など、仕立てるデザインによって、窓辺の表情はガラリと変わります。理想の窓辺が実現したら、それに合わせて部屋のインテリアを変えるのも楽しそう。
　縫製は坂城町の自社工場で。フックもオリジナルの特許品を使うなど、豊富な経験に基づいた専門技術で、美しく、丈夫に仕上げます。
　価格は掃出し窓1間でメーカー製イージーオーダーが約8000円〜、自社縫製の本格オーダーは約1万円〜。採寸や取り付けも希望に応じ対応。オーダーカーテンの丈直しは1年間無料で、アフターケアも整っています。