昨年上田市五加から移転した隠れｋｉｔｃｈｅｎ（キッチン）。玄関から上がってリビングへと、まるで友だちの家に来たような温かさがあります。
　よく出るのは、八ヶ岳の放し飼いの鶏の有精卵を使ったオムライス。サラダなどと盛り合わせたプレートにドリンクをセットすると１２００円、スープ、本日のデザート、ドリンクがついたコースは１６００円。
　今月のおすすめ（月替わり）は焼き蟹和風オムライスコース（２１００円相当が１８００円）は、たっぷりのサラダにスープ、デザート盛り合わせ、ドリンク付き。甘く香ばしい焼き蟹がのった、しょうゆとのりの風味がきいた和風オムライスは、たっぷりのごちそう感があります。きちんと作られた料理からは確かな満足感が得られました。
　２月はオムライス＆パスタ、３月はロールキャベツ＆オムライスの予定で、こちらも楽しみ。
　シェフの瀬戸誠さんは「『やるからには手を抜かない』という気持ちです。豊富なメニュー（ちょっとしたカタログなみ）をそろえるための仕込みも、夜中までやればすむことですから」。もともと瀬戸さんは和食出身、だから和食の宴会もお手のもの。「ママさん」こと妻の由香子さんは、「将来はふたりで和食店もやりたいんです」とも。「隠れ部屋」２階は30名、１階は２部屋18名までＯＫ。懇親会やＰＴＡの集まりはもちろん、赤ちゃん連れの人や年配の人のお食事会などにも。宴会は、お得なコースをいくつも設定しており、空いていれば前日予約も受けていますが、早めの予約が賢明です。

　福民神科店の坦坦（タンタン）麺680円は辛味がきいた濃厚なスープが細麺によくからみます。ネギやゴマ、ひき肉などの歯ざわりがアクセント。シャキシャキの炒め野菜がたっぷりのったタンメン750円は、穏やかでさっぱりとした味わい。
　市内秋和にある福民の姉妹店で、ランチは麺や定食がメイン。日替わりは680円で、取材日は豚肉のオイスターソース炒めに丼のご飯、漬物、スープという、味もボリュームも満足のいくもの。
　夜は一品料理に串焼きで「気軽に安く、一杯飲める店」。取材時には決まった夜メニューはありませんでしたが、店主の原尻政敏さんは「よほど珍しい材料のものでない限り、言ってもらえば中華の一品料理はなんでも作ります」（750円〜）。
　予約で「猟師料理」も楽しめます。近くの山などで狩ったイノシシやシカなどを、昔ながらの鍋や焼き物などの調理方法で食べるものです。
　鍋に入れる前のイノシシを試食しましたが、びっしりと蓄えた脂が甘く野趣のある旨味で、すじっぽさや臭みなどはまったくありませんでした。
「イノシシは豚肉よりもおいしいよ」を実感。カモやシカなどもあり、いずれもなじみのない人にもおいしく食べさせる、ていねいな下処理をしています。
「だから慣れた人には、ちょっと物足りないかもね（笑）」（もちろんその場合はいかようにも）。栄養豊富で滋養がある山の味は、年間通しての提供が可能です。
　宴会は２０００円〜、12名まで、2〜3日前までに予約を。

　どれにしようかなあ。みんなキレイで、迷ってしまう…。作る屋は焼き物、木工、染織など県内外のクラフト作家の作品と、気軽に出合える場所。最近はトンボ玉とビーズを自分で選んで作る、ストラップやネックレスの制作体験が好評です。
　観光客などから「所要時間はだいたい何分ぐらい？」と聞かれると、オーナーの中村功さんは「５分から10分でできますが、選ぶのが楽しくなっちゃうと30〜40分かかる人もいますよ」。
　好きなトンボ玉（800円、ここで体験する場合は600円）と、ビーズを４コ、ストラップのひもを選びます。トンボ玉が決まっても、ビーズは同系色にするか反対色にするか、４コの色の配置は？　と迷い出すときりがありませんが、楽し〜い！　世界でひとつのストラップ１２００円ができました（ペンダント１２００円〜、チョーカー１７００円〜）。
　中村さん自身も銅線画家、「もともと脱サラして始めたギャラリー。作家はみんな同じで、作品を『多くの人に見てもらいたい』と思っています。別所温泉なら全国から来て、見てもらえる。そんな出会いこそ、最大の成果です」。
　作品は作家自身の思いが磨き抜かれて結晶したもの、だからこそ見る人の心に真っ直ぐ届くことがあります。
　リウマチ患者をサポートする医師と、誰にでもフィットする使いやすいスプーンをと製作していた作家をつないだり、中村さんも茨城県の小学校に作品を貸し出して交流が生まれるなど、かけがえのない出会いの場にもなっています。

　家族で食事に行くならかりん亭上田インター店。とんかつを中心に定食、寿司、麺類、洋食、一品料理と豊富にそろっています。
　黒豚とんかつ御膳１５６４円は肉が柔らかく歯切れよく、ぺろりとたいらげてしまいました。鹿児島県産の黒豚はサツマイモを配合した飼料で育つので、脂分があっさりしているのが特徴。
　上田・真田地区のプレミアム商品券で楽しめるプレミアム御膳１０００円（商品券で支払い・４日〜２月20日まで）は、温かなできたて豆腐、ミニ煮かつ、寿司など（器や料理などは変更する場合があります）。
　店長の成澤和子さんに聞くと、よく出るのはミニ海鮮丼セット（小鉢、ミニうどんほか）１１０２円、鶏ゴルゴンゾーラチーズかつ御膳976円。お勧めはかりん亭スペシャル御膳987円、ハンバーグにエビフライ、豚しょうが焼きとまるで大人のお子様ランチのよう。
　フロアは４人がけのボックス席中心で、布をおろせばほかの人と目が合わず、個室感覚でゆっくりできます。布をかけていない席や大人数用のテーブル席、20名までのお座敷も用意。
　宴会は２０００円〜、２時間飲み放題は１５００円で、料理＋飲み放題は４５００円〜。早めの予約が賢明、無料送迎（片道20分程度）は予約時に相談してください。
「準備中」のない通し営業。話に花が咲いて「あらっ、こんな時間?」と、あわてて帰り支度をする女性たちも。
　くつろげる温かな雰囲気づくり、おいしいものを食べてゆっくりしてほしい――は、かりん亭全店で大切にしていることです。